本連載では、タイの現地企業で働く30代のプログラマー・ケンが、プラカノンの路地裏にある屋台の女性店主・ピー・レックとの交流を通じて、生きたタイ語を習得していく過程を描きます。

記事後半では会話で出てきた単語や文法を学べるよ!
今回のテーマ:初対面屋台店主とのやり取り
独学3ヶ月、初めての「自分からの注文」 第1回は、仕事に疲れ果てたケンの晩ごはんシーン。教科書通りのタイ語を一生懸命話そうとするケンに、ピー・レックがかけた言葉は、凝り固まったケンの心を解きほぐすものでした。
「日本人はいつも一生懸命すぎる」 「もっとサバーイサバーイでいいんだよ」 異国の地で踏み出す第一歩。温かい屋台の灯りとともに、二人の物語が始まります。
【第1話】プラカノンの夜と、優しいガパオ

アオ→・ガ→・パオ→・ムー→サップ↓・カイ↓・ダーオ→・クラップ↑
เอา กะเพราหมูสับ ไข่ดาวครับ
ガパオ・ムーサップ、目玉焼きをください。

ペット↓・マイ↑? サイ↓・プリック↑・ユッ↑・マイ↑?
เผ็ดไหม? ใส่พริกเยอะไหม?
辛くする? 唐辛子たくさん入れる?

エー→… マイ↓・ペット↓・クラップ↑… マイ↓・チャイ↓! ペット↓・ニット↑・ノイ↓・クラップ↑
เอ่อ… ไม่เผ็ดครับ… ไม่ใช่! เผ็ดนิดหน่อยครับ
ええと……辛くなく……じゃなくて! 少し辛くしてください。

プート・タイ・ゲン・ナ・ニヤ。プン・マー・チャーク・イープン・ロー?
พูดไทยเก่งนะเนี่ย เพิ่งมาจากญี่ปุ่นเหรอ?
タイ語上手じゃない。日本から来たばかりなの?

チャイ↓・クラップ↑。プン↑・マー→・サーム∨・ドゥアン→・クラップ↑。タム→・ガーン→・ティー↑・ニー↑
ใช่ครับ เพิ่งมา 3 เดือนครับ ทำงานที่นี่
そうです。来て3ヶ月です。ここで働いています。

パ→・ヤー→・ヤーム→・カオ→・ナ↑・カ↑。テ→・ヤー↓・キッド↑・マーク↑。ユー↓・ティー↑・タイ→・トン~・サ・バーイ→・サ・バーイ→
พยายามเข้านะคะ แต่ อย่าคิดมาก อยู่ที่ไทยต้องสบายๆ
頑張ってね。でも、あんまり考えすぎちゃダメ。タイにいる時はサバーイサバーイ(気楽に)いかなくちゃ。
声調記号の読み方ガイド
- → : 平らな音(平声)
- ↓ : 低く抑える音(低声)
- ~ : 高く上がってから落とす音(下声)
- ↑ : 高く上げる音(高声)
- ∨ : 低く落ちてから上げる音(上声)
単語学習
以下、会話中に出てきた重要単語です。
| タイ語 | 読み | 意味 |
|---|---|---|
| เพิ่ง | プン↑ | 〜したばかり |
| มาจาก | マー→・チャーク↓ | 〜から来る |
| นิดหน่อย | ニット↑・ノイ↓ | 少し |
| อย่าคิดมาก | ヤー↓・キット↑・マーク↑ | 考えすぎるな |
| พยายาม | パ→・ヤー→・ヤーム→ | 気楽に/ゆったり |
| เดือน | ドゥアン→ | 月(期間) |
文法解説(Grammar)
日常で使える文法、フレーズを例文付きで解説していきます。
1. เพิ่ง (プン↑) : 〜したばかり
動詞の前に置くだけで「たった今〜した」「〜したて」というニュアンスになります。
- 例文:เพิ่งกินข้าว (プン↑・ギン→・カーオ~ / ご飯を食べたばかり)
มาจาก… (マー→・チャーク↓) : 〜から来る(出身・由来)
どこから来たかを伝える基本表現。国名だけでなく場所にも使えます。
- 例文:มาจากออฟฟิศ (マー→・チャーク↓・オッ→・フィス↑ / オフィスから来ました)
ต้อง… (トン~) : 〜しなければならない / 〜であるべき
義務や助言に使います。ピー・レックが言った「タイではサバーイであるべき」という使い方は非常にタイらしい表現です。
- 例文:ต้องระวัง (トン~・ラ→・ワン→ / 気をつけなければならない)
第一話のまとめ:タイで一番大切な言葉「サバーイサバーイ」
屋台での初めての本格的な会話、いかがでしたか? 「〜したばかり(เพิ่ง)」や「日本から来た(มาจากญี่ปุ่น)」など、自己紹介で欠かせない表現が出てきましたね。
日本から来たばかりで緊張していたケン。そんな彼にピー・レックが伝えたのは、「頑張る(พยายาม)」ことよりも、タイで生きていくための「心の余裕(สบายๆ)」の大切さでした。
次回予告:第2話「パーソナルスペースは、南国の空のように広い?」 料理を待つ間、ピー・レックの温かい「質問攻め」が始まります。 「給料はいくら?」「彼女はいるの?」……。 次回、第2話「デリカシーより親近感?」お楽しみに!


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